第2部 特集 共生型ネット社会の実現に向けて
第2章 浮かび上がる課題への対応

(5)国際的なデジタル・ディバイドの解消に向けて


●デジタル・ディバイド解消をめぐる方向性は国・地域によって様々。そのような多様性を踏まえた対応策が重要

 ICTによる便益をすべての人が等しく享受し、将来のICT社会を構築していくためには、デジタル・ディバイドを解消していくことが重要である。それにより、情報に関わる不公平性が解消され、経済的には生産性が高まり、文化的には相互理解の促進等につながり、より豊かな国際社会が構築されることが期待される。
 一方、ICT基盤の進展とデジタル・ディバイドの解消をたどる方向性は国や地域によって異なり、民間投資や公的関与も含め解決策は多様であると考えられる。開発途上国と先進国が互いのベストプラクティスを相互に学ぶとともに、自国や地域の状況に応じた対応策を推進し、実効性を高めていくことが望ましい。このような点を踏まえ、我が国においてもICT基盤の高度化を目指すとともに、諸外国のICTニーズやそれぞれが抱える問題に注視しながら、国際貢献の在り方も検討していくべきであると考えられる。
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