第2部 特集 共生型ネット社会の実現に向けて
第1章 ICTにより国民生活はどう変わったか

第2節 ICTインフラ環境の変化


 第1節で触れたとおり、我が国のICTインフラは、国際的な比較においても世界最高水準に達している。これに加えて、平成23年には、「デジタル・ディバイド解消戦略会議」報告書(平成20年6月24日公表)を踏まえたデジタル・ディバイド解消に関するマスタープランである「デジタル・ディバイド解消戦略」により、東日本大震災で甚大な被害を受けた地域を除き、全国のブロードバンドインフラの整備がおおむね完了する。また、地上テレビ放送においては、平成23年7月24日に、岩手県、宮城県及び福島県を除く地域において、アナログ放送が停波され、デジタル化が実現された。平成13年の『ブロードバンド元年』から始まり、10年が経過した現在、我が国はデジタル化による多くの恩恵を享受できるようになった。
 こうした節目に際して、我が国のICTインフラがこれまでどのような進展を遂げてきたのか、改めて検討してみる。これまでの情報通信白書では、ICTインフラの国際比較、ICTインフラの普及状況等を整理してきたが、今回、過去約10年の時系列の普及状況を俯瞰することとする。
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