第1部 東日本大震災における情報通信の状況
第4節 情報通信が果たした役割と課題

(3)震災に関連したチェーンメールや悪質なメール等への対応


 地震発生後、インターネット上には大量の情報が発信されたが、中には真偽のわからない情報も多く含まれていたことが課題として挙げられた。
 東日本大震災に関連して、チェーンメールやミニブログ等で誤った情報が流された。例えば、財団法人日本データ通信協会が設置している、迷惑メール相談センターへ寄せられたチェーンメールの転送数をみても、震災後、高水準で転送されていることがわかる(図表4-11)。

図表4-11 財団法人日本データ通信協会 迷惑メール相談センターへ寄せられたチェーンメールの転送数と内訳
図表4-11 財団法人日本データ通信協会 迷惑メール相談センターへ寄せられたチェーンメールの転送数と内訳
(財)日本データ通信協会資料により作成

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 チェーンメール等については、報道や行政機関のウェブサイト等の信頼できる情報源で真偽を確かめ、これらのチェーンメール等に惑わされないようにすることが重要である。また、チェーンメールを転送することは、いたずらに不安感をあおることにつながることとなるため、[1]他者への転送を要求する電子メールを受け取ったらチェーンメールと疑う、[2]チェーンメールは転送しない、という基本的な原則を守ることが重要である。 このため、総務省や通信事業者等は、注意喚起を呼びかけたところである。
 今後、チェーンメール等への対策を引き続き行っていくことと併せて、メディアリテラシーの向上も重要と考えられる。
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