第2部 特集 共生型ネット社会の実現に向けて
第2章 浮かび上がる課題への対応

3 地域におけるICT利活用の課題等


(1)ICT利活用における課題

●費用、人材、ノウハウ、インフラが課題の中心

 ICT利活用事業実施の課題としては、「導入コストが高い(55.3%)」、「運用コストが高い(55.2%)」、「費用対効果が不明確(47.5%)」等、費用に関する課題が最も大きい(図表2-3-3-1)。コスト自身の問題と、費用対効果が不明確であるという両面があることがわかる。

図表2-3-3-1 地域ICT利活用における課題(全分野平均)
図表2-3-3-1 地域ICT利活用における課題(全分野平均)
費用面の要望が最も多い
(出典)総務省「ICT利活用システムの普及促進に係る調査研究」(平成23年)

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 次いで「自治体のノウハウ不足(42.0%)」、「自治体の要員不足(38.2%)」など、人材に関する課題が、次に、「ICTのインフラが不十分(29.4%)」など、インフラ等に関する課題が多かった。また、費用対効果や、ノウハウの不足など、ICT利活用を効果的に進めるためのノウハウ面での指摘も多い。
 これは、全11分野において同様の傾向であり、地域におけるICT事業の実施においては、費用、人材、ノウハウ、インフラが課題の中心となっていることがわかる。
 課題別に見てみると、法令や制度的な制約について課題と感じている割合は、全分野平均で6.2%であり、医療・介護分野で11.1%、福祉分野で10.7%と高くなっている(図表2-3-3-2)。

図表2-3-3-2 地域ICT利活用における課題(法令や制度的な制約)
図表2-3-3-2 地域ICT利活用における課題(法令や制度的な制約)
相対的に、医療・介護及び福祉分野で高い
(出典)総務省「ICT利活用システムの普及促進に係る調査研究」(平成23年)
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