第2部 特集 共生型ネット社会の実現に向けて
第1章 ICTにより国民生活はどう変わったか

1 コミュニケーション行動の変化


 近年、ブログやSNSなどのソーシャルメディアが普及し、その利用者が増加している。その中で、若年層を中心に、コミュニケーション行動が多様化し、人との対面コミュニケーションよりも、メール等を介したコミュニケーションの方が好まれるといった機械親和的な傾向がみられると言われている。一方、ネットを通じた「絆」によってコミュニケーションの幅を大きく広げている人もみられるようになってきた。例えば、報告、相談など、コミュニケーションのシーンによって、メールやソーシャルネットワーキングサービス等、手段を使い分ける傾向も出てきているが、これらのコミュニケーション行動と密接な関係を持つサービスの利用が活発になるにつれて、利用者のコミュニケーション行動そのものに変化はあったのだろうか。また、その変化はどのようなものだったのだろうか。コミュニケーションに対する考え方や対人関係の広がりの実態について分析する。
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