第2部 特集 共生型ネット社会の実現に向けて
第2章 浮かび上がる課題への対応

3 インターネットによる青少年等の社会性への影響


●青少年にとってICTが日常生活において不可欠なツールに

 第1章でも述べたとおり、近年、インターネットやインターネットに接続可能な携帯電話やパソコン等の端末の普及によって、青少年をめぐる日常生活のメディア環境は大きく変化してきた。このようなメディア環境により、青少年が日常的に様々な情報に接触する機会が増加するとともに、容易に情報を発信することも可能になった。特に携帯電話の普及は、電子メール、ブログやSNS等のコミュニティサイトの浸透を背景に、どこにいても友人等と絶えず連絡を取り合えるようになったほか、多様な人々とのコミュニケーションや多様な情報へのアクセスを可能にするなど、日常生活において不可欠のツールとなりつつあることが明らかとなった。

●青少年にとってのインターネット利用にはマイナス面の指摘も

 しかしながら、このような青少年のメディア環境の変化は、プラスの面だけでなく、マイナスの面の影響も顕在化させているといわれる。例えば、平成21年度に文部科学省が実施した調査6によれば、小・中・高・特別支援学校における、いじめの認知件数72,778件のうち、パソコンや携帯電話等を使ったいじめは3,170件で、いじめの認知件数に占める割合は4.4%である。特に、高等学校についてのみみると、16.8%にも及ぶと報告されている。
 このほか、日常生活においてなくてはならないコミュニケーション手段となったインターネットへの青少年の依存行動に関する指摘など、多様な問題点が指摘されているのも事実である。
インターネットが青少年に対して特に影響を与えている点として、いじめや依存行動等が挙げられることが多い。しかし、インターネット利用が青少年のいじめや依存行動等に対してどのような影響を与えているかについては、実証的な研究がほとんど行われていない状況にある。そこで、実際にインターネット利用が青少年のいじめ、依存行動等に対してどのような影響を与えるかについて、総務省と安心ネットづくり促進協議会が共同で調査研究を実施した。今回、その結果を一部紹介する。


6 文部科学省 平成21年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/22/09/1297352.htm
テキスト形式のファイルはこちら