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第1部 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築
第2節 5Gの実現・普及に向けて

(2)5G総合実証試験

5Gの商用開始後に、事業として成立させるためには、従来のモバイル産業における営みとは異なるアプローチが必要であることが指摘されている。4Gまでは、通信事業者等が一般の利用者向けに多種多様なサービスを提供するBtoCモデルが一般的であったが、5Gでは、通信事業者等がバーティカル産業1などのパートナー企業と連携しながら、B2B2Xモデルでサービスを提供することが想定されている。新たにどのような者と組み、どのようなビジネスモデルを構築できるかが事業成功のポイントとなることから、通信事業者等は様々な業種の企業等と提携し、5Gのユースケースを開拓するための取組を進めてきた。

総務省においても、5Gの実現による新たな市場の創出に向けて、様々な利活用分野の関係者が参加する5G総合実証試験を2017年度から実施してきた。5Gで実現する超高速、超低遅延、多数同時接続のそれぞれに関する技術目標を設け、通信事業者又は研究機関が実施主体となり、地方公共団体や異業種の企業と連携する形で、2017年度から2019年度までの3年間、全国各地において実証試験が行われてきた(図表1-2-2-2)。

図表1-2-2-2 全国各地で実施された5G総合実証試験(2019年度)
(出典)総務省作成資料

2019年1月には、5Gによる地方の抱える様々な課題の総合的な解決に力点を置いた実証等に向けて「5G利活用アイデアコンテスト」を開催し、地域社会発の発想による利活用アイデアを募集した。785件の応募の中から地方課題解決に資する優れたアイデアを多数選出し、2019年度の5G総合実証試験の内容の一部にコンテストで出されたアイデアを反映した。



1 バーティカル産業とは、同種の製品・サービスが同じ方法によって開発され市場に販売されている特定の産業を指す。

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