総務省トップ > 政策 > 白書 > 令和2年版 > 課題と収束後の社会に向けた対策
第1部 特集 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築
第3節 新型コロナウイルス感染症が社会にもたらす影響

(2)リテラシー向上の必要性

一方で、こうしたツールを利用する側のリテラシーも重要となっている。例えば先述したZoomに関しては、徐々にシステムの改善がされており、パスワード設定や、待機室というホストからの承認を得ることで初めてミーティングに参加できる機能や、途中からは会議に参加できない仕組みであるミーティングロックが導入されている。他にも画面共有機能を主催者のみに設定できる機能や、スクリーンショットに機密データが表示されないようにスナップショットをぼかす機能等も追加されており、これら用意された機能をユーザ側が有効に使用するICTリテラシーの向上も求められている。

また新型コロナウイルス感染症に関するあらゆる情報が氾濫する状況においては、情報リテラシーの向上も重要である。1で述べたように、SNSの普及を背景とした世界的なインフォデミックの危険性が指摘されており、膨大な情報の中から受け取った情報が正確な情報であるかを見極める姿勢が個々人に求められている。

人間がもともと持っている認知の偏りとネットメディアの特性の相互作用により、インターネット上での情報流通には「フィルターバブル」や「エコーチェンバー」といった現象が生じることが指摘されており(詳細は令和元年版情報通信白書を参照のこと。)、プラットフォーム事業者によるフェイクニュース対策や信頼性の高い情報へのアクセスを促す対策が行われている一方で、ユーザ自身もインターネット上の情報の真偽を見極め、扇情的な情報を安易に拡散しない姿勢が重要である。

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