総務省トップ > 政策 > 白書 > 令和2年版 > IoTデバイスの急速な普及
第1部 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築
第4節 5Gが変えるICT産業の構造

(2)IoTデバイスの急速な普及

●IoTデバイス数は、「医療」、「産業用途」、「コンシューマ」及び「自動車・宇宙航空」で高成長が見込まれている

パソコンやスマートフォンなど、従来のインターネット接続端末に加え、家電や自動車、ビルや工場など、世界中の様々なものがネットワークにつながるようになっている。

世界のIoTデバイス16数の動向をカテゴリ17別にみると、2019年時点で稼動数が多いカテゴリは、スマートフォンや通信機器などの「通信」となっている(図表1-4-1-28)。ただし、既に市場が飽和状態であることから、他のカテゴリと比較して見た場合、相対的に低成長が見込まれている。

図表1-4-1-28 世界のIoTデバイス数の推移及び予測
(出典)Informa

対照的に高成長が予測されているのは、デジタルヘルスケアの市場が拡大している「医療」、スマート工場やスマートシティが拡大する「産業用途(工場、インフラ、物流)」、スマート家電やIoT化された電子機器が増加する「コンシューマ」、コネクテッドカーの普及によりIoT化の進展が見込まれる「自動車・宇宙航空」などである(図表1-4-1-29)。

図表1-4-1-29 分野・産業別の世界のIoTデバイス数及び成長率予測
(出典)Informa


16 Informaの定義では、IoTデバイスとは、固有のIP アドレスを持ちインターネットに接続が可能な機器及びセンサーネットワークの末端として使われる端末等を指す。

17 各カテゴリの範囲は以下のとおり。
「通信」:固定通信インフラ・ネットワーク機器、2G、3G、4G各種バンドのセルラー通信及びWi-Fi、WiMAXなどの無線通信インフラ及び端末。
「コンシューマ」:家電(白物・デジタル)、プリンターなどのパソコン周辺機器、ポータブルオーディオ、スマートトイ、スポーツ・フィットネス、その他。
「コンピューター」:ノートパソコン、デスクトップパソコン、サーバー、ワークステーション、メインフレーム・スパコンなどコンピューティング機器。
「産業用途」:オートメーション(IA/BA)、照明、エネルギー関連、セキュリティ、検査・計測機器などオートメーション以外の工業・産業用途の機器。
「医療」:画像診断装置ほか医療向け機器、コンシューマーヘルスケア機器。
「自動車・宇宙航空」:自動車(乗用車、商用車)の制御系及び情報系において、インターネットと接続が可能な機器及び軍事・宇宙・航空向け機器(例:航空機コックピット向け電装・計装機器、旅客システム用機器、軍用監視システムなど)。

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