我が国は課題先進国と称されるように、諸外国に先んじて人口減少、少子高齢化とそれに伴う生産年齢人口の減少、都市部への人口集中が進んでおり、加えてインフラの老朽化や気候変動による自然災害の増加、大型地震の発生等、近年様々な課題が顕在化してきている。高齢化率だけを見ても、1970年には7%と低い水準であったが、1990年代以降は高齢化が急激に進み、2005年には20%に達し、2060年までの予測値を含めて我が国の高齢化率は最も高い割合となっている(図表2-1-1-1)。現在高齢化率が低い割合となっている国も今後は急速な高齢化が予測されており、我が国の高齢化に伴う諸課題に対する取組はこれらの国にとっても重要な指針となるであろう。
1 United Nations “World Population Prospects 2019”(https://population.un.org/wpp/Download/Standard/Population/)1950年〜2020年の数値はEstimates、2025年〜2060年の数値はMedium variantのデータを使用