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第1部 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築
第4節 5G時代のサイバーセキュリティ

4 新たなセキュリティリスク

(1)サプライチェーンリスクへの懸念

これらに加えて、近年では、新たなセキュリティリスクとして、サプライチェーンリスクへの懸念も出てきている。

令和元年版情報通信白書でも述べたとおり、現在ではグローバルバリューチェーンと呼ばれる世界規模での分業体制が多くの分野で見られる。この分業体制により、様々な製品が安く生産できるというメリットがあるが、一方で、様々な地域の多くの企業が生産等に関与することから、新たなリスクの要因ともなり得る。先述したIPAの情報セキュリティ10大脅威でも、企業向けの脅威の第4位としてこうした「サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃の高まり」が挙げられている。

2019年に策定された、「IoT・5Gセキュリティ総合対策」においても、このようなリスクの例として、ICTの製品やサービスを製造・流通する過程における不正なプログラムやファームウェアの組み込み、改ざんなどを挙げているほか、委託等の契約関係がある関係者のうち、サイバーセキュリティ対策が不十分な者が踏み台とされうることについても言及している。

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