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第1部 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築
第4節 5G時代のサイバーセキュリティ

(3)セキュリティ対策の課題

このように各企業において対策が実施されているところであるが、一方で対策に当たっての課題も表出している。

前述したFireEyeの調査によるとサイバーセキュリティと業務運営のバランスについて、対象8か国全体では約6割の回答者が難しい又はとても難しいと回答しているのに対し、我が国では7割以上の回答者が難しい又はとても難しいと回答しており、我が国のサイバーセキュリティ担当役員が他国に比べてサイバーセキュリティの対応に苦慮していることがうかがえる。

また、NRIセキュアテクノロジーズのアンケートでのセキュリティ対策に従事する人材の充足状況に関する質問においては、米国及びシンガポールの8割以上の企業が充足していると回答したのに対し、約9割の日本企業はこれらの人材が不足していると回答している(図表3-4-5-7)。この人材不足の理由を日本企業に尋ねると、大半の企業がセキュリティ人材の適切なキャリアパスの不足や、セキュリティ教育実施に必要な時間の捻出の困難さを挙げている(図表3-4-5-8)。

図表3-4-5-7 セキュリティ対策に従事する人材の充足状況
(出典)NRIセキュアテクノロジーズ(2019)「NRI Secure Insight 2019」を基に作成
図表3-4-5-8 日本企業におけるセキュリティ人材の育成・教育における課題
(出典)NRIセキュアテクノロジーズ(2019)「NRI Secure Insight 2019」を基に作成
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