総務省トップ > 政策 > 白書 > 令和2年版 > データの価値を理解し、活用できるよう整備を行う
第1部 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築 5.0
第1節 2030年代の我が国のデジタル経済・社会の将来像

(1)データの価値を理解し、活用できるよう整備を行う

災害発生時における迅速な状況把握は、莫大な予算をかけて新たなセンサーを取り付けたりしなくても、既に存在するデータを収集できる仕組みを構築することで、相当程度できるようになるとの指摘がある1。例えば、被害を受けたと思われる地域における信号機や電気・ガスのスマートメータ、ケーブルテレビ、自動販売機等の故障の有無が把握できれば、被害エリアの詳細が高い精度で把握できるという。

また、価値あるデータが活用できる形になっていないことで、助けられない命があるとの指摘もある2。価値あるデータを活用できるようにするためには、「データ・スチュワード3」の役割が重要であり、データが社会において果たす意味を正負両面から理解し、どのような条件の下で、誰とどこまでを共有すべきなのか、データを適切に管理し、社会に対してナビゲーションする役割を強化する必要があるという。



1 総務省(2020)「社会全体のICT化に関する調査研究」有識者ヒアリング(東京大学生産技術研究所 加藤孝明教授)に基づく。

2 総務省(2020)「社会全体のICT化に関する調査研究」有識者ヒアリング(筑波大学システム情報系社会工学域 川島宏一教授)に基づく。

3 他人から預かったデータを責任を持って管理運用する人材を指す。

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